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構図について学ぶ その①

更新日:5月10日


今回は構図について学びます。


僕は今まで構図を意識して作品を作ったことはありませんでした。

作品を作る時は違和感を感じる位置にモチーフを配置しないようにしていました。


なぜ違和感を感じるのか?と言われると「なんとなく」としか答えられません笑

その「なんとなく」がもしかすると構図なのかな?と今まで考えていました。


体系的に構図について学ぶために、今まで多くの画家が使用してきた

代表的な構図をProcessingを使いながら理解していこうと思います。



目次:


日の丸構図

画面中央に主役となるモチーフを配置する構図です。


モチーフのサイズによって鑑賞者の心理的印象異なります。

大きい(図1) → 絵に迫力がある印象を与える

小さい(図2) → モチーフの背景が強調され、絵の全体像を重視する印象を与える


SNSを見ていると、Processingの作品ではこの構図を使用したものが多い印象でした。


図2は中心のモチーフと背景とのバランスを意識する必要があるため、背景にも拘らないといけないですね。


Processing的にいうと位置は(width/2 , height/2)ですね。

図1


図2



2分割構図(水平)

画面を横の線で2分割する構図で風景画でよく使用されています。


画面上部 → 「空」を表す

画面下部 → 「大地」を表す


画面の分割比率は必ずしも1:1にする必要はないです。

作品のテーマを空とする場合、画面上部の比率を上げれば良いです。


図3は1:1で画面を分割したものです。

少しグラデーションの処理(lerpColor関数)を使用していますが、

夕焼けに照らされる海を表現できました。


ボートに乗って夕日を眺めているような雰囲気が伝わってきます。


画面を水平に分割するだけで、壮大な風景画を表現できるという事がわかりました。

偉人が残した構図は偉大です、、


Processing的にいうと位置は(0 , height/2+or-(n) , width , height/2+or-(n)ですね。

図3


2分割構図(垂直)

画面を縦の線で2分割する構図です。

モチーフの配置の仕方によっては背景に注意を引かせることも可能です。


中央付近に一番見てほしいモチーフを大きめに配置することで

水平分割に比べるとインパクトが大きくなります。


2分割構図(水平)と(垂直)を組み合わせると、鑑賞者に2つの視点を与える事ができます。

先ほどの図3を縦に分割してみました。

建物の窓から夕焼けの海を眺めているような雰囲気になりました。


なんだか寂しさのような雰囲気も感じられます。


この場合、手前の視点とその奥に見える水平線の二つの視点があります。

分割を中心からずらしているのは、背景にゆとりを持たせる効果を出すためです。


Processing的にいうと位置は(width+or-(n) , 0 , width+or-(n) , height)ですね。

図4



3分割構図

画面を縦横に3分割する線を引き、線の交点を目印としてモチーフを配置する構図です。

複数のモチーフをバランス良く配置でき、多くの絵画に使用されています。


4つの交点に囲まれている場所にモチーフを置いて中心を強調させるか、

モチーフを配置せずに空間を作り中心に余裕を持たせるかなどの

様々な使い方ができます。


図6では交点をそのまま使用して、四角形の塗り分けと円の配置をしてみました。

Processingの作品ではよく中心に円を配置しますが、それ以外の配置だと

random関数(width , height)で決めたりします。


モチーフの配置の基準として交点を使用してみると全体のバランスが良く仕上がりますね。


Processing的にいうと交点の位置は(width/3)*(1~2) , (height/3)*(1~2)ですね。

図5


図6



3分割構図:


void setup() {
  size(850, 850);
  background(255);
  float widthDiv = width/3;
  float heightDiv = height/3;

  //横3分割
  line(0, heightDiv, width, heightDiv);
  line(0, 2*heightDiv, width, 2*heightDiv);

  //縦3分割
  line(widthDiv, 0, widthDiv, height);
  line(2*widthDiv, 0, 2*widthDiv, height);
}
  


まとめ

構図は絵の土台のようなイメージだなと思いました。

土台がしっかりしていると鑑賞者の心理的な安心感も出てくると思うので

もっと知りたいと感じました。


でもその手法に囚われてしまって硬い印象の作品になるかもしれないですが

鑑賞者に違和感を感じさせるために、あえて逆をいくパターンもありだと思います。


僕の知り合いのアーティストは構図について学んだ事がないと言っていましたが

めちゃくちゃ良い絵を描きます笑

必ずしも知っている必要はないですが、引き出しとしてあると良いかもですね。



コード寄りに構図について書いているものだとdeconbatchさんの記事が参考になります。


記事を読んでみると、美術作品をコードで模写するというとてもユニークな内容でした。

また、randam関数を用いた位置決定であまり構図に納得した事がないという所もとても共感しました。

実は構図のコード化は僕も達成したい目標の一つです。


構図について勉強してみて感じたのが、

配置するモチーフの位置、大きさ、色など様々な要因が他のモチーフに大きく影響を与えているところです。


つまり構図は最適な位置にモチーフを置いても、色の組み合わせ、大きさが他のモチーフと調和していなければ構図としてはイマイチなのです、、、


これは一体どういうふうにパターン化していけば良いのかさっぱり分からないです😅

deconbatchさんの活動は今後も楽しみにしています。



今回は代表的な構図を4つ紹介しましたが、他にも沢山の構図があります。

次の記事も構図について紹介しようと思うのでよかったら見てください。


参考文献

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